toukyou

「花の都」東京には今も昔も見栄を張る人が集まる

気前の良いところも大阪人には「えーかっこしい」と噂されてしまいますが、いろいろ理由があるのです。

東京生まれの東京育ちいわゆる「江戸っ子」は希少なもの。それでは、いま東京に存在するのは?

かつては「雑多な田舎人」の集団だった

現在の東京は「寄せ鍋」かのような都会で、日本国内よりさまざまな「具」(大)が結集し、「東京風」という特有な昧をもたらしている。

一昔前、東京人の代名詞だった「江戸っ子」と言われた人も、今となっては”少数民族”。彼らの気質が今の時代の東京の都民性とは、いまでは皆が思っていない。

元々は江戸を主体的に開発したのは徳川家康で、三河(愛知)あるいは駿河(静岡)などより家臣を引き連れて、伊勢(三重)や近江(滋賀)から商人を呼んで大都市開発をはじめた。

江戸も始めのうちは、「天下のはきだめ」と呼ばれていたように雑多な田舎人の集団だったわけである。

江戸っ子かたぎと言うものは江戸居住者すべての気質をいったものではなく、少ない数の居住者たちの性向にすぎなかった。

なおかつ、江戸っ子の定義は「三代続いた江戸生まれ」だから、彼らが登場するのは先々のことなのだ。

江戸が百万都市になって、人々の間で江戸っ子が「なにを~、べらぼうめ~」とまくしたてたときでも、人口の50%は武士。

残りの10%ほどが、「八つぁん」「熊さん」という様な江戸っ子と見なされる職人や物売りだったという。 

ただ、江戸っ子という珍しい気質が、江戸時代以降昭和のころまで広い世間に知られたことは事実。東京都内の都民性をお話するのに彼らなしということにはいかない。

「ガッツがない」のか、「根にもたない」のか

「江戸っ子は五月の鯉の吹き流し 口先ばかりで腸がなし」この句には二つの理解がある。

理解①

江戸っ子は「威勢がある」が、ここぞというときに「ガッツがない」幕末に咸臨丸でアメリカに行った江戸っ子の勝海舟は、同船したアメリカの船長や乗船員が海舟の舵取りにやかましく囗を出せば、

「船の指揮官は私だ。私の許可を得ずいい加減に船を操縦しやがると承知しねえぞ!」と息巻いた。

そして、我が国の乗船員を呼んで、「こんな船も操縦できねえようじゃ、我々日本人の恥だ」と檄を飛ばした。

しかしながら、土砂降りで荒海に揺り動かされると、海舟は船酔いでダウン。それを見習ってなのか、日本の乗船員もハタハタと倒れ、結果的に、アメリカの船長と乗船員の手助けなくしては、咸臨丸は航海できなかったという。

理解②

「喧嘩っ早くて口が悪い」が「根にもたない」性分で腹のなかはさっぱり 海舟が坂本龍馬に生まれて初めて出会ったとき、龍馬の恐ろしいほどの殺気を感じ取って私を殺しにやって来たのかい?」と聞いた。

龍馬が海舟を睨みつけて、「あなたはアメリカへ行って、たいへん外国かぶれしていますね」とはっきりと言うと、海舟も「外国から持ち帰ったバターと言われる牛の脂をなめているからな。

私の身体は牛のにおいでもするかい」と切り返す。

またも龍馬が「あなたは開国、開国と言いつつ、外国にお世辞をつかい、我が国を売り渡そうとしている」と重ねると、海舟はいよいよ切れ、「馬鹿野郎!」とどなりつけ、龍馬をきっちりと正座させてながながと一時間も説教したという。

このあと、龍馬が海舟に弟子入りを願うと、海舟はそれをあっさり許した。江戸っ子は根にもたない。二人はその後、日本の夜明けに向かって突き進んでいくのだった。

ちょっと強引かもしれないが、勝海舟を見てみると、まったく別の二つの解釈ができる冒頭の句は、「汪戸っ子」の一面を端的に表わしているといえる。

悪口なのに”センス”を感じる

「上っ面ばかりで」とあるように、江戸っ子の大きな性質のひとつが囗のひどさだろう。相手方のことをひどく言う「侮蔑語」を言わせたら、江戸っ子にかなう者はいない。

「馬鹿」「どじ」「まぬけ」というよく聞く乱暴なものにはじまり、「うすのろ」「へなちょこ」「とうへんぽく」に「ぬけさく」「あんぽんたん」と次から次へと止まらない。

その後のとどめは「おまえは、馬鹿の家元(最高の馬鹿)か」。けれども、江戸っ子の真の凄さは、これだけではない。

同様の悪口にしてもしゃれがきいた地口がポンポン出てくるところが粋なところだ。

「あやつはいい加減だ。月夜のカニよ」とか「おめえってやつは、貧乏稲荷で、どうにもなんねえなぁ」というように、嫌なことを言いつつも間にさらりとしゃれを入れる。

取り交わしにユーモアセンスがあるのだ。判断できない人のために説明すると、「月夜のカニ」とは、月夜に獲れるカニは「身があまり入っていない」そうで、「貧乏稲荷」は鳥居までもが燃えてしまって「とりえ(い)が見当たらない」ということ。

江戸っ子は思っている以上に教養がある。 

さらに、そういったしゃれを取り入れて悪口を言うのは、実際のところは根がやさしく、真っ向から罵倒することが下手くそな、シャイな江戸っ子気質の裏返しだとも言われている。

日本人であれば、誰もが一度は東京に引越しをして住んでみたいと思うことがあると思いますが、あるアンケートによると、住んでみたい地域1位は福岡県で2位が沖縄県、3位が東京だそうです。

3位は東京のプライドが許さない!?

関連サイト:http://hikkosi-mitumori.sakura.ne.jp/